大垣競輪場は全国43カ所ある競輪場のなかで、中部地区に属する競輪場で「44#」の番号が付けられています。
一般的な400mバンクですが、風の影響が強くあったりと、独特な特徴があります。そして、この特徴をしっかりと理解することで今後の予想に活かすことができるでしょう。
この記事では詳細なバンクデータに加えてバンクの特徴や競輪場としての魅力、予想のコツに至るまで大垣競輪場についてくわしくご紹介します。
目次
大垣競輪場の特徴
大垣競輪場は特徴がもっとも少ない400mバンクともいわれていますが、近隣の山から吹く風がレース展開にかなり影響を及ぼす特徴を持っています。
以下では、そんな大垣競輪場の特徴や決まり手データをご紹介します。
大垣競輪場のバンクデータ
大垣競輪場のバンクデータは以下のとおりです。
- 地区:中部地区
- 住所:岐阜県大垣市早苗町1-1
- 周長:400メートル
- みなし直線距離:56.0メートル
- センター部路面傾斜:30゜37´8″
- 直線部路面傾斜:2゜51´45″
- ホーム幅員:10.2メートル
- バック幅員:9.0メートル
- センター幅員:7.4メートル
- 最高上がりタイム:10秒50(1994年5月8日ネイワンド選手)
大垣競輪場のコースは、直線のうち中央部分が伸びやすくなっている構造です。競りに関しては内、外のいずれについても問題なく実力を発揮することができるでしょう。
バンクだけに注目すると、特別なクセが見られるということもありません。脚質によって有利、あるいは不利になる要素はなくスタンダードなコースです。
ただし、コースは渥美半島から濃尾平野にかけて伊吹山がある北西から吹いてくる季節風である「伊吹おろし」の影響を受けます。
日ごと異なる風向きのため先行するにしても追い込むにしても、捲りの戦略でも風を計算に入れなければなりません。
そして捲るのであれば、3角の入り口までにはハナに立つことが求められます。
そのほかバンクの内側に池が設けられているため、選手にとってはペダルを踏む感覚も考慮することが必要です。
大垣競輪場の決まり手データ
大垣競輪場の決まり手データは以下のとおりです。
- 1着:差し55%
- 1着:捲り24%
- 1着:逃げ21%
- 2着:マーク40%
- 2着:差し31%
- 2着:逃げ19%
- 2着:捲り10%
大垣競輪場で行われるレースは、伊吹おろしの影響を受け展開について読みにくくなることが魅力でもあります。
予想に際しては、風向きも考慮することがひとつコツです。バック側からの追い風が多ければ、先行しているラインにそのまま勝機があります。
これが向かい風であると、捲りでの逆転も十分に考えられるでしょう。このあたりは当日の体感も含めて、予想しなければなりません。
過去のデータから鑑みると差しの優位となっているところもありますから、回収率を意識するのであれば差しの選手を軸とした車券の組み立てをおすすめします。
水都大垣杯 過去レース結果
大垣競輪場は1994年と1999年、2004年それに2009年には全日本選抜競輪が開催され2019年にはウィナーズカップが開催されましたが、GIIIIレースの開設記念競輪でもある「水都大垣杯」が毎年の恒例です。
そんな水都大垣杯のレース結果をご紹介します。
2019年7月23日開催 決勝レース結果
2019年に開催された水都大垣杯の結果は次のとおりです。
- 1着 車番8 宮本 隼輔 級班S2 決まり手「まくり」
- 2着 車番7 平原 康多 級班SS 決まり手「マーク」
- 3着 車番1 村上 博幸 級班SS
人気を集めていた平原が、最終ホームで先頭にいる古性をとらえる。しかし、後方から一気に踏み込んだ宮本がまくりを決めてそのままゴール。宮本は水都大垣杯を初優勝しました。
宮本は専門誌やサイトなどでもまったくマークされておらず、予想印すら付いていない選手でしたが1着になったことで「8-7-1」の3連単で39,180円という大荒れなレース展開でした。
2017年11月14日開催 決勝レース結果
2017年に開催された水都大垣杯の結果は次のとおりです。
- 1着 車番4 原田 研太朗 級班S2 決まり手「まくり」
- 2着 車番1 佐藤 慎太郎 級班SS 決まり手「マーク」
- 3着 車番7 村上 博幸 級班SS
2010年にKEIRINグランプリを制した経験のある村上に期待されて始まった2017年の水都大垣杯。また、数々のG1を制した稲垣とラインが組まれることもあって本命確実かと思われた矢先、圧倒的なスピードで両者ともまくりで抑え原田が見事に勝利。
本命ともいわれていた村上は3着になり、3連単「4-1-7」で9,030円と万車券には届かずとも予想の難しいレースでした。
大垣競輪場の魅力
岐阜競輪場の魅力といえば、なんといっても全体的に歴史の感じられる施設です。最新の施設で快適に競輪予想を楽しむのもよいですが、趣きのある施設で競輪の歴史に触れていくのも、また楽しみのひとつでしょう。
以下では、そんな大垣競輪場の魅力を紹介していきます。
開放的なメインスタンドでレースを楽しめる
メインスタンド1階の第1投票所は窓口の内側がそのまま見えるようになっていて、かなりの開放感が感じられます。
屋内にもモニターが設置されていてレースを観戦することはできるようになっているのですが、ベンチは時代を感じられる雰囲気のものです。
またコースへ出て行く出入り口はカーテンがかかるかたちになっているため、どうしても外気が入ってきます。防寒のために昔ながらのストーブが数台置かれていて、こちらもレトロな雰囲気を醸し出すアイテムです。
一般席はメインスタンドの2階にあり、席数は1,160席です。座席の後方には第2投票所があり、こちらにも十分な広さがあります。
さらに3階に設けられている特別観覧席は780人の定員であり入場料は本場開催時で500円、場外発売時は無料です。大きな窓ガラスがあり、コースを見やすくなっています。
4階にはロイヤルルームもあり、こちらの定員は16人で入場料は本場開催時のみ3,000円で入場できます。こちらはゆったりとしたソファなどが置かれていて、さながら応接室のような雰囲気です。
競輪場を盛り上げるマスコットキャラクター
大垣競輪場では、競輪場を盛り上げるためのマスコットキャラクターとして、柿をモチーフとした「カキじゃん」というキャラクターがいます。大垣の名物でもある「柿」をモチーフとしたキャラクターです。
また、ジャンの鐘の音が競輪の競技を盛り上げるので、今後の大垣競輪が盛り上がるようにと期待されて名付けられました。
なお、カキじゃんにちなんで名前を冠した「カキじゃんカップ」も開催されており、地元の競輪ファンだけでなく、多くの競輪ファンを楽しませてくれています。
大垣競輪場の「どてめし」が絶品!
大垣競輪場ではさまざまなグルメを楽しめます。大垣競輪場を訪れる競輪ファンから人気を集めているグルメは以下の4つです。
- どてめし
- おでん
- 丼もの
- カレーライス
特にこのなかでは「どてめし」が非常におすすめです。ご飯の上に甘めの味噌で煮込んだこんにゃくとホルモンがふんだんに乗せてあり、絶品です。
値段も700円と、お手軽な値段で楽しめるため、大垣競輪場を訪れた際にはぜひご賞味ください。
まとめ
当記事では大垣競輪場の特徴や開催レース、施設情報やグルメなど大垣競輪場の魅力を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
1952年から競輪のレースが開催されてきた大垣競輪場はスタンダードな400mバンクであり、直線ではセンターで伸びる向きがあります。しかし地域柄、伊吹おろしの影響を年中受けることが特徴的であり車券を的中させるための要素としては確実にチェックしておきたいところです。
観戦環境としてはスタンドに加えて室内にもモニターやベンチが設置されていて、落ち着いてレースの行方を見守ることができます。
大垣競輪場に訪れた際には、今回紹介した特徴を競輪予想に役立ててください。