茨城県取手市にある取手競輪場は、クセのないバンクで予想がしやすいと人気の競輪場です。
かつて取手競馬場として開催を行っていましたが、昭和20年代に起きた競輪ブームによって競馬の開催が不調になり、競輪場に変更したという歴史があります。
旧競馬場コースは、現在も駐車場として痕跡が残っているのだとか。
また、毎年「サイクルアートフェスティバル」を行っていることもあり、場内にはアートを楽しめる工夫もされています。
そんな取手競馬場の特徴、水戸黄門賞の過去レース結果、取手競輪場のおもしろポイントとグルメをご紹介します!
目次
取手競輪場の特徴
バンクの周長は、333バンク、400バンク、500バンクの3種類があり、それぞれに特徴があります。
バンクが短いと先行選手が有利と言われ、長いと後ろから追い上げて差し込む選手が勝ちやすいと言われています。
取手競輪場のバンクは400mとなり、平均的なバンク。そんな取手競輪場のバンクや決まり手データをご紹介します。
取手競輪場のバンク
取手競輪場のバンクは、400mのバンクを使用した競輪場で、比較的特徴が少ないバンクと言われています。
東日本大震災の影響と、スタンドの老朽化で2013年にリニューアルされたバンクです。
以下が取手競輪場のバンク情報です。
- みなし直線距離 54.8m
- センター部路面傾斜 31°30′25″
- 直線部路面傾斜 2°51′44″
- ホーム増員 10.0m
- バック増員 10.0m
- センター増員 7.5m
周長400mの平均的なバンクで、みなし距離が短い、カントがキツいなどといった特徴がなく、クセがないので選手にとって走りやすいバンクと言われているのが取手競輪場の特徴です。
そのため、どのような戦法の選手でも、実力勝負で戦うようなレースになることが多いです。
利根川のほとりに位置している取手競輪場は、冬場は寒さがつらいという情報もあります。向かい風でバンクが重く感じる選手が多くいるのが特徴ですが、冬場以外は走りやすいと言われています。
また、取手競輪場のバンクのカント(傾斜)は「31° 30′ 25″」で、一番緩い千葉が「24° 13′ 01″」、一番キツい前橋が「36° 00′ 00″」なので、ややキツめのカントです。
カントがキツめだと、捲りや追い込みが決まりやすいと言われてますが、どんな戦法でも決まりやすいバンクとなっています。
取手競輪場の決まり手データ
取手競輪場の決まり手データは以下のようになります。
- 1着 逃げ20%
- 1着 捲り22%
- 1着 差し57%
- 2着 逃げ14%
- 2着 捲り13%
- 2着 差し31%
- 2着 マーク41%
癖のないバンクなので、逃げたラインも捲りラインも、有利になる、不利になるといったことがありません。
逃げラインの選手も力があれば交わすことができるし、捲りラインの選手はなかなか前の選手を交わすことができないというバンク。
3-4コーナーでは、アウト側を走る選手の方が有利ですが、バックストレッチまでもつれたらイン側の選手が有利になります。
選手自身の能力が出やすいバンクなので、車券は買いやすい競輪場です。
水戸黄門賞 過去レース結果
2001年に共同通信社杯競輪、2005年に東王座選、2009年に共同通信社杯競輪秋本番、2017年に初のG1である全日本選抜競輪を開催。
2006年から水戸黄門賞の名称で開催されているレースが主な記念競輪となっています。
2014年からは開催月は6月となっていて、開催2日目のシード優勝競走は「助さん格さん賞」の名称で行われています。
そんな水戸黄門賞のレース結果をご紹介します。
2020年6月30日開催 決勝レース結果
2020年開催の水戸黄門賞の結果は以下のようになっています。
- 1着 車番3 郡司浩平 級班SS 決まり手「捲り」
- 2着 車番5 吉田拓矢 級班S1 決まり手「差し」
- 3着 車番2 平原康多 級班SS
新型コロナウィルスの影響により、無観客で行われた2020年の水戸黄門賞。
佐藤、平原、郡司など、東日本のSS勢が名を連ねた最終日11Rの決勝戦。郡司が2日目から連勝を重ね、優勝となりました。
好調だったはずのグランプリ覇者である佐藤は、終盤に落車してしまい棄権。今回日本ナショナルチームから唯一の参加者だった新山は決勝進出とならずに、9Rを3着で終えました。
2019年6月4日開催 決勝レース結果
2019年開催の水戸黄門賞の結果は以下のようになっています。
- 1着 車番1 松浦悠士 級班S1 決まり手「捲り」
- 2着 車番9 岩津祐介 級班S1 決まり手「マーク」
- 3着 車番5 小倉竜二 級班S1
人気を集めた松浦が、2018年12月の広島以来となる2度目のG3優勝。
前団で野口の番手をめぐって、村上と和田が激しく競り合い、それを松浦が一気に捲り、そのままラインでゴールに飛び込んで優勝となりました。
2車単、3連単ともに1番人気という堅い結果となったレースです。
取手競輪場をもっと楽しむには?
取手競輪場では、と東京藝術大学取手キャンパスとの産学連携で「自転車とアートのコラボレーション」を目指した企画「サイクルアートフェスティバル」を年に1度開催しています。
2020年は新型コロナウィルスの影響により、残念ながら開催中止が発表されていますが、過去に開催された際のアートが場内には残っています。
そんな取手競輪場を楽しむポイントをご紹介します。
場内にはトリックアートが!
サイクルアートフェスティバルの2014年の目玉として、場内にトリックアートが散りばめられています。
トリックアートは、人間の目の錯覚を利用して、平面のものを立体的に描いて表す楽しい絵画で、だまし絵とも言われています。
東京藝術大学のOBである、傍島賢さんを中心にトリックアートを制作していて、床に描いたボールやペンキ、自転車などが5点、蛇口から水が出ているように見えるもの、カバが穴から出てくる様子などを描いた作品が4点で、計9点展示されています。
茨城には、トリックアート美術館がないから、という想いで制作されたということです。場内のトリックアートを探して写真を撮るのも競輪場を楽しめるポイントです。
おすすめグルメは「もつ煮」や「カツカレー」
取手競輪場で食事をとれる場所は以下の5点です。
- 利根レストラン
- 七福来や
- 食い処一九
- 共同売店
- 西売店
この中でも、共同売店のもつ煮が絶品との噂で、味噌ベースのタレに、醤油やニンニクの旨味が食欲をそそります。競輪場のグルメと言えばもつ煮が鉄板ですが、こちらのもつ煮は他の競輪場と比べても上位に来る程美味しいとの声も。
60年以上続く秘伝の味だということで、このもつ煮ファンも多いのではないでしょうか。
また、食い処一九のカツカレーもファンが多い絶品グルメです。600円と価格も安く、お腹も満たされると人気で、一度食べたらまた食べたくなってしまう味とのこと。
まとめ
取手競輪場の特徴と、過去レース結果、楽しむポイントを紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?
取手競輪場は、特徴がほぼないバンクとはいえ、各選手の実力に注目して予想を立てれば、的中しやすい競輪場と言えます。
また、地元選手は強いと言われているので、地元選手を狙って予想を立てるのも一つの手です。
取手競輪場はレース以外にもトリックアートやグルメを楽しむことができます。入場料は無料なので、フラッと遊びに行ってみても楽しめるスポットです。
是非、今回の記事でご紹介した、競輪場の特徴や過去のレース結果を予想に役立てて下さいね。