競輪での予想で重要ポイントのひとつである競輪場の特徴や決まり手。選手たちにも得意不得意な競輪場があり、それは脚質や実力によって決まってきます。
競輪場それぞれの特徴を知ることによって、お気に入りの選手が活躍しやすいバンクを見つけられるので競輪がもっと楽しくなります。
今回は現在改修建て替え中の千葉競輪場の特徴と開催された主なレース、そして千葉競輪場をホームバンクにしている選手を紹介します!
目次
千葉競輪場の特徴
千葉競輪場は千葉県千葉市中央区にある競輪場で、JR総武線千葉駅から歩いて約15分のところにあります。JR千葉駅北口から無料バスも出ているのでアクセスしやすくなっています。
千葉競輪場はもともと老朽化が進んでいましたが、その修繕費の財源を確保することが困難になったため、千葉市が平成27年1月に29年度末で廃止にする方針を固めていました。
しかし、平成28年6月に運営を受託していた日本写真判定より国際規格の250m屋内木製トラックが備わった多目的競技場への建て替えを提案されました。
千葉市は2017年当初事業継続を検討していたので、千葉競輪場を自転車競技の国際規格採用の多目的競技場に建て替えたうえで継続に取り組む方針を明らかにしました。
観戦人口の高齢化によって車券の売り上げが低迷している状況の中、千葉競輪場は新しく綺麗な施設で、どのように新規のファンを取り込んでいくのかが課題になっていきます。
しかも、1周250mの自転車競技場を競輪場として使うことは現段階では認められていないので、改修後の千葉競輪場で公営ギャンブルである競輪を開催するためには経済産業省による基準の変更が必要になります。
では、そんな千葉競輪場はどんな競輪場なのか、改修前と改修後の特徴を紹介します!
改修前は1周500mバンク
改修前の千葉競輪場は1周が500mのバンクでした。通常500mバンクは先行の選手が空気抵抗を受けて逃げ切ることは難しいので後ろから追い上げて差し込む選手が勝ちやすいと言われています。
しかし千葉競輪場は通常の500mバンクよりも直線の距離が短いため、先行選手へのハンデが少なくなるので、仕掛けどころを逃さなければ戦法による有利不利があまりないバンクです。
改修前の千葉競輪場のバンクデータは以下の通りです。
- みなし直線距離 60.0m
- センター部路面傾斜 24°13′1″
- 直線部路面傾斜 2°51′45″
- ホーム幅員 10.3m
- バック増員 9.3m
- センター幅員 8.3m
千葉競輪場はカントが緩めなので早めの先行が打たれる400mバンクに近いレースが繰り広げられます。捲りを決めるならバックストレッチで一気に前を伺うしかなく、コーナーで仕掛けてもスピードが上がらないので外にふくれてしまうケースが多くなります。
改修前の千葉競輪場の決まり手データは以下の通りです。
- 1着逃げ 25%
- 1着捲り 32%
- 1着差し 43%
- 2着逃げ 17%
- 2着捲り 14%
- 2着差し 27%
- 2着マーク 42%
決まり手は差しからの捲り残り、逃げ残り、ズブズブが多くなっていますが、捲りからの逃げ残りという残り目もみられます。本線に人気が集中するような極端なオッズはないものの、筋違いなのに低配当というレースも多かった競輪場です。
インが有利なので競り合いが激しく、落車や失格もほかの競輪場と比べると多い少しクセのある競輪場でした。
改修後は国際規格の250m屋内競技場
改修後の千葉競輪場は自転車競技をメインとした屋内型多目的スポーツ施設となります。わかっているのは250mバンクに改修されるということだけで、直線の長さやカントの傾斜など細かい情報は明らかにされていません。
想定される千葉競輪場の特徴としては、カントの傾斜は想像を絶するほどキツいことが第一に挙げられます。日本には伊豆ベロドロームと日本競輪選手養成所内にあるJKA250のふたつの250mバンクがありますが、この2つのバンクはいずれもカントが45度です。
日本一カントがキツい前橋競輪場でも36度なので、45度はかなりの角度です。そのためスピードに乗りやすいのでスピードのある選手が有利になります。
そして250mバンクではラインを形成することができないので、マークで決まる可能性が低くなります。逃げが決まりやすく、捲りがチラホラ出る、ということになりそうです。
自力で1着を目指す形になるので、力のある選手がより勢いを増します。ここで捲りを決められる選手には注目した方が良いでしょう。
完成後はぜひ足を運んで本物の250mバンクを見てみることをおすすめします!
千葉競輪場で開催された主なレース
改修前の千葉競輪場ではさまざまなレースが行われていました。今回はその主なレースを紹介します!
滝澤正光杯(GⅢ)
千葉競輪場の記念競輪は、1980年代後半に怪物と呼ばれ特別競輪制覇を量産したレジェンド滝澤正光を称え、2008年から10月に開催されています。
1984年の千葉競輪場での日本選手権競輪で、デビュー5年目にして全盛期だった中野浩一を破り初タイトルを手に入れた滝澤正光は、1987年にその年の獲得賞金額がスポーツ界最高金額でありました。その後1990年には史上二人目となる特別競輪全冠制覇を成し遂げました。
秋桜杯
2007年まで秋桜杯が毎年8月下旬から9月の間に開催されていましたが、千葉競輪場の改修に伴って2018年以降については松戸競輪場で開催されています。
白鳥伸雄杯
選手生活の晩年まで数多くの事件や苦難を乗り越えて競輪の頂点に立ち、ファンや関係者から輪聖とまで呼ばれた白鳥信雄を称え、1984年から千葉競輪場で毎年行われています。
オールスター競輪(GⅠ)
毎年8月に開催されるレースで、リストアップされた200名ほどのS級選手の中からファンによる投票で10名ほどが選ばれます。
千葉競輪場では、1977年に開催されました。
千葉競輪場をホームバンクにしている選手
千葉競輪場をホームバンクにしている選手は86名とたくさんいますが、その中からピックアップした選手を紹介します!新設された競輪場でもホームの選手であれば練習で使うこともできるので、特徴をいち早く掴んで活躍してくれるはずです!
和田健太郎選手
和田健太郎選手は1981年生まれで級班はS級1班。タイトルはありませんが、安定した成績を残している選手です。
ベテラン選手ですが、実力は間違いない選手なので新しい競輪場での活躍が期待される選手です。
岩本俊介選手
岩本俊介選手は1984年生まれで級班はS級1班。捲りを得意とする選手で今一番勢いに乗っている選手です。豪快なカマシが面白いように決まっていて成績も絶好調です。
小埜正義選手
小埜正義選手は1981年6月9日生まれで級班はS級1班。差しを得意とする選手です。2019年の5月31日から改定された競技規則によって失格となった初の選手ということになってしまいましたが、競輪に対する真摯な姿勢と誠実な人柄で女性ファンも多い選手です。
まとめ
現在改修建て替え中の千葉競輪場の特徴と開催された主なレース、そして千葉競輪場をホームバンクにしている選手を紹介しましたがいかがでしたか?
千葉競輪場で現在予定されているのは250競輪であるので既存の競輪とは全く違う様式で行われます。通常の競輪は9車立てで1日1走ですが、現状の予定では6車立てで1日2走が原則になるようです。
6車立てになるということは、今まで以上のスピードレースになりますが、進路取りからの落車の危険が減り、スピードの出し過ぎによる転倒での大怪我の可能性はそこまで高くならない可能性があります。
前レース終了直後に行われる顔見せによって、その日どんなラインが組まれるか、さらには選手の調子なども見られるので予想に役立ちます。千葉競輪場で予想する際にはぜひ参考にしてみてください!